ヒノキ
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スケッチ |
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学名 |
Chamnaecyparis obtusa ENDL. |
科属 |
ヒノキ科ヒノキ属(日本にはヒノキとサワラの2種)
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分布
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東アジア・北アメリカに産する常緑針葉高木 日本では福島から屋久島まで分布 |
葉
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垂れ下がった細い枝に、鱗片状の葉が密生する。葉は先が丸みを帯びていて交互に対生。 |
開花期 |
3〜4月 |
実 |
{実}10月 1センチほどの卵形 |
材 |
日本でもっとも優良な用材のひとつ。木目が美しく、香りがよく、スギよりも耐久性に優れている。木曽のヒノキは有名で、秋田のスギ、青森のヒバとともい日本三大美林と呼ばれている。

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コメント |
ヒノキの語源は「火の木」。その燃えるような朱色の木肌からもそうだが、木と木をこすって火を起こしたことからついたといわれている。事実、ヒノキ林は山火事を起こしやすい。風によって木同士が摩擦されるためだ。材には精油が1%ほど含まれており、硬さともに発火によい条件を備えている。また殺菌物質を含んでいるため、昆虫や他の植物を寄せ付けにくい。そのため密生したヒノキ林では、光が林の下まで届かないことと重なって下草が生えなくなる。一見それはよいことのようにも思われるが、下草が生えない斜面は雨のたびに土砂が流失し、保水力のない岩だけの不毛な土地になってしまう。ヒノキ林を伐採したあと、その山が禿山になってしまうということもときどきある。
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参考文献 |
『樹木』 保育社 岡本省吾著
『木の名の由来』 東書選書 深津正・小林義雄著
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