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知床道を歩いていると、両側の斜面にダケカンバの異様な姿が無数に見られる。どの木も地べたに這いつくばるように体をうねらせている。厳しい冬のブリザードが彼らをそうさせるのだろう。その姿はまるで知床の厳しい自然にひれ伏してるようだ。裂けた幹がムンクの叫びのように見えて思わず立ち止まった。 北海道の自然が私は好きだ。しかし正直言って恐怖も感じている。理由はなぜだかわからないが、知床の森は特にアンタッチャブルな感じがするのだ。森を歩いていて、ふとした景色、におい、水、空気などに触れると鳥肌がたつような寒気に襲われることがある。森の奥に何かがいるような、そんなけはいがすることがある。 これはどうしようもないくらいの憧れなのだろうかと、最近は思っている。心の端っこにのりのようにべったりと張りついて、北海道の自然は私から離れない。 |
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