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絵を描いていると向かいの南さん一家がお握りを持ってきてくれた。「こんな素敵な木が家の前にあっていいですね」というと「とんでもない」という答えが返ってきた。落ち葉が玄関に山のようにたまるわ、種が屋根に落ちて芽を吹くわなど迷惑しているという。けれどもやっぱりこの木が大好きらしく、木に巣をつくるフクロウの話しや、冬に雪がついて木が真っ白になる話しをしているときの顔は生き生きとしていた。南さんにとってこの木は世話のやける子供であり、頼れるおじいさんであり、暖かい母親なのだろう。木と共に暮らす家族との素敵な出会いであった。
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